みなさん、こんにちは。64歳のプログラマーです。
前回、意気揚々と「意中の大学院の教授へアプローチを開始する」とお話ししました。
しかし、現実は甘くありませんでした。結論から言うと、現在、数通のメールを送りましたが、すべて「お祈り(受け入れ不可)」の返信をいただいています。
長年プログラマーをやっていますから、画面に「ERROR」と表示されるのには慣れているつもりでした。しかし、人間関係の、それも自分の夢に対する「ERROR(お断り)」の文字は、やはり何度見ても心にズシッと重く響くものです。
「やっぱり64歳という年齢がネックなんだろうか……」
「バイオ未履修の派遣プログラマーじゃ、門前払いなのかな……」
夜、パソコンの前に座りながら、そんなネガティブな思考が頭をぐるぐると駆け巡りました。しかし、落ち込んでばかりいてもコードは一行も進みません。今回は、私が受け取った不採用の「ログ」を冷静に解析し、見えてきた本当の壁について共有したいと思います。
1. 年齢や未経験「だけ」が理由ではない?
最初は、年齢や経歴という「スペック」で落とされたのだと思い、ひどく落ち込みました。しかし、教授陣からいただいた丁寧な文面(定型文ではない、温かいアドバイスが含まれたものもありました)を読み返すうちに、私自身の見通しの甘さに気づかされました。
医学系の、特に「実験系」の研究室には、ITの世界とは異なる固有の「仕様(事情)」があったのです。
2. ログ解析で見えた、3つの「本当の壁」
教授たちの言葉や、大学院の募集要項をプログラマーの目で「デバッグ」してみた結果、以下の3つの物理的なエラー原因が浮かび上がってきました。
- 平日のコアタイム(時間)の壁
- 私が目指しているのは、実際に試験管を振り、細胞を育てる「実験室」です。生き物相手の実験は、サーバー監視のように「24時間いつでも都合の良い時に」というわけにはいきません。派遣とはいえ仕事を続けながら、平日の昼間に何時間も研究室に拘束される実験をこなすのは、時間的に厳しいという現実を指摘されました。
- 研究室のキャパシティ(リソース)の壁
- 大学院生を一人受け入れるということは、教授や助教がその指導に時間を割くということです。ましてや私はバイオ未履修。「基礎の基礎から教えるリソース(人手)が、今のうちの研究室にはない」という、現場の切実なリソース不足が透けて見えました。
- 実験費用(コスト)の壁
- バイオの実験には、莫大な試薬代や機器の使用料がかかります。これらは研究室の予算(科学研究費など)から出ているため、「限られた予算を、将来長く研究者として貢献できる若手に優先して投資したい」と考えるのは、組織のマネジメントとして至極真っ当な判断です。
「年齢差別だ」と嘆くのは簡単ですが、こうしてブレイクダウンしてみると、どれも研究室側が抱える合理的で現実的なシステム上の制約だったのです。
3. バグ(問題)が分かれば、コード(アプローチ)を書き直すだけ
断られ続けたことは確かにショックですが、原因が分かれば対策が打てます。
プログラマーの辞書に、「一度のエラーで開発を断念する」という選択肢はありません。仕様が合わないなら、仕様に合うようにこちらのアプローチを書き直す(リファクタリングする)だけです。
たとえば、
- 仕事を完全に見直して、平日の実験時間を物理的に確保する覚悟を示す。
- 「全くの未経験」ではなく、「ゲノム解析のコードなら今すぐ書ける」という即戦力としてのプログラミング・スキルをもっと前面に押し出す。
これまでのメールは、私の「がん研究がしたい!」という熱意(感情)ばかりが先行し、研究室側のメリット(利点)や現実的な運用プランを提示できていなかったというバグ(欠陥)がありました。
まとめ:不採用通知は、次のステップへの道標
64歳、未履修からの挑戦。
最初から一発でコンパイルが通る(合格する)なんて思っていませんでしたが、いざエラーを連発されると、やはり人間、胃がキリキリと痛むものです。年金10万円の現実、年齢の壁、未経験の壁、課題は山積みです。
しかし、諦めるという選択肢は、今の私にはありません。
次回は、今回見つかったバグを修正し、「教授を唸らせる、プログラマーの強みを盛り込んだメール文面の全面大改造(コードレビュー)」をお届けしたいと思います。
打たれ強いのが、昭和生まれの底力です。まだまだ、これからです!

