みなさん、こんにちは。64歳のプログラマーです。
当ブログでは、日々『エッセンシャル細胞生物学』をプログラマーの視点でデバッグ(考察)する記事を投稿しています。おかげさまで、DNAの複製や修復の仕組みを、メモリマップやCI/CDパイプラインに例えた記事は多くの反響をいただきました。
今回は少し趣向を変えて、なぜ定年を過ぎた私が、あえて今から大学院という未踏の環境に挑戦し、「バイオ・がん研究」を目指しているのか、その本音をログとして残しておきたいと思います。
■ プログラマーとしての40年、生命のソースコードとの出会い
私は40年間、C言語をはじめとするプログラミングの世界で生きてきました。メモリのアドレス空間と格闘し、バグを潰し、いかに堅牢なシステムを構築するか。それが私の人生のすべてでした。
定年を迎え、ふとしたきっかけで「分子生物学」の教科書を開いたとき、体に電撃が走りました。
そこに描かれていたのは、30億文字の4進数(A, T, G, C)で記述された、究極のソースコードでした。
マルチスレッドで並行処理されるデータ複製、バッファオーバーフローを防ぐテロメアパディング、エラー率10億分の1を誇る自動CI/CDテスト、不要なコードを削ぎ落とすスプライシングコンパイラ……。
「生命は、神様が書いた最強のソフトウェアじゃないか」
C言語の低レイヤーでポインタやメモリ管理と格闘してきた私だからこそ、生命が数億年のデバッグ(進化)を経て洗練させてきた「コードの美しさ」が、驚くほど鮮明に理解できたのです。
■ 私が挑む「ドライ系(バイオインフォマティクス)」という戦場
生物の実験室(ウェット)でピペットを握るには、私にはいささか時間が足りないかもしれません。
しかし、現代の生物学、特に「がん研究」の最前線は、シーケンサーから吐き出されるテラバイト級のテキストデータを解析する、完全にITの戦場(ドライ系)へとシフトしています。
がん細胞が安全装置の遺伝子を勝手にコメントアウト(メチル化)し、テロメアの寿命カウンタを不正リセットして無限ループ(不死化)に陥るチートプログラムなら、そのバグを暴き出すのは、私たちプログラマーの仕事であるはずです。
大量のログファイル(ゲノムデータ)から差分(diff)を抽出し、文字列処理と統計解析、機械学習でバグの原因を特定する。
これこそ、私が40年間培ってきたスキルをそのままデプロイ(適用)できる、最高の舞台だと確信しました。
■ 納期を1年延長(戦略的リスケ)して、名門「NAIST」へ
実は現在、バイオインフォマティクスの最高峰である国公立の大学院、NAIST(奈良先端科学技術大学院大学)などの受験を視野に入れています。
今年は情報収集や「本番環境での下見(試し受験)」として割り切り、学費のストレージ(資金計画)を貯めつつ、来年の本命受験に向けてじっくりと基礎体力をつけるという「納期1年延長(戦略的リスケ)」の意思決定をしました。
直近の9月には、NAISTのオンライン学生募集説明会が開催されます。
40年エンジニアをやってきた64歳が、Zoomの質問チャットに「ITバックグラウンドを持つシニアですが、データ駆動型生物学にどう貢献できますか?」とコードを投げ込む準備を進めています。想像するだけで、システムがハックされるようでワクワクしてきます。
■ まとめ:人生に「リタイア」というコードはない
年齢を理由に新しいインプットを止める必要はありません。プログラマーの脳細胞は、新しい言語や新しいアーキテクチャに出会ったときが最もアクティブに動作します。
学費の問題、合格率の壁、不確定要素(バグ)はたくさんありますが、それらを含めて「人生というシステムのデバッグ」を楽しんでいく所存です。当ブログが、同じようにいくつになっても挑戦を諦めない誰かのインスピレーションになれば幸いです。
まずは9月の説明会、そして第7章「翻訳(ランタイム環境編)」のデバッグへ進みます!
それでは、また次回のビルドでお会いしましょう!

