『「結果待ち」の間に次タスクを消化せよ!64歳プログラマー、40年ぶりの大学院入試(英語・小論文)に挑む』

バイオ・がん研究

みなさん、こんにちは。64歳のプログラマーです。

前回、ドライ系(データ解析)の研究室の教授陣に向けて、私のITスキルを詰め込んだ「リファクタリング版メール」を一斉にデプロイ(送信)しました。

現在はその返信を待っている状態、いわゆる「非同期処理のレスポンス待ち」のフェーズです。
優秀なプログラマーなら、サーバーの処理待ち時間にぼーっとコーヒーを飲んではいません。システム開発と同じように、この空き時間を使って次の先行タスク――「大学院入試の受験勉強」を前倒しで進めることにしました。

医学系大学院の入試科目は、主に「英語(TOEIC等のスコアまたは筆記)」と「小論文(専門科目)」。
大学の一般入試以来、じつに40年ぶりとなる受験勉強のリアルな進捗をお話しします。


1. 英語の壁:C言語の仕様書とは違う「医学英語」の洗礼

まずは多くの社会人受験生が挫折する「英語」です。
私はプログラマーですから、英語の技術ドキュメントやC言語の仕様書、Stack Overflow(海外のエンジニア掲示板)の書き込みを読むのには慣れているつもりでした。「英語なら、まあなんとかなるだろう」と高をくくっていたのです。

しかし、取り寄せた過去問を開いた瞬間、その自信は一撃でコンパイルエラーを起こしました。

そこに並んでいたのは、

  • apoptosis(細胞死)
  • carcinogenesis(発がん)
  • metastasis(転移)

といった、これまでのIT人生で1度も叩いたことのない未知の「予約語(専門用語)」のオンパレード。
ITの英語が「論理構造」を追うものだとすれば、医学の英語は「生命の複雑な現象」を記述するもの。文法は同じでも、単語というライブラリが全く異なるため、まるで新しいプログラミング言語をゼロから覚え直すような感覚です。

現在は、基本に立ち返って『医学英単語』の単語帳をKindleにダウンロードし、通勤の電車内でひたすら暗記(インプット)を繰り返しています。

2. 小論文の壁:「仕様書の作成」と「論述」の共通点

もう一つの鬼門が「小論文」です。
志望する研究科の過去問を見ると、「がんの発生メカニズムについて、分子生物学的な観点から800字以内で述べよ」といった、非常にディープな記述問題が出題されていました。

最初は「白紙の原稿用紙に800字も書けるわけがない」と圧倒されましたが、実際に手を動かしてみると、あることに気づきました。

小論文を書くプロセスは、私たちが設計書や仕様書を作るときと全く同じなのです。

  • 【導入】システムの目的を定義する(問題提起)
  • 【本論】論理的な根拠やデータを積み上げる(基本設計・詳細設計)
  • 【結論】最終的なアウトプットを提示する(まとめ)

『エッセンシャル細胞生物学』で学んだ知識という「変数」を、この3ステップの「関数(論理構成)」に正しく流し込めば、バグのない美しい文章が出来上がります。
文章を書くのが苦手だと思っていましたが、「これは仕様書作成のデバッグ作業だ」と思えてからは、パズルを解くように少しずつ楽しくなってきました。

3. 限られた「メモリ(記憶力と時間)」をどう運用するか

現役の若い学生たちと比べて、64歳の私の一番の弱点は「物理メモリの少なさ(記憶力の衰え)」と「タイムマネジメント」です。
派遣の仕事をフルタイムでこなし、年金10万円の生活費を稼ぎながらの勉強ですから、圧倒的に時間が足りません。

そこで、脳のキャッシュ(短期記憶)が切れる前に、何度も繰り返し同じ問題を解く「ループ処理」勉強法を取り入れています。
若者のように1回で覚えられないなら、10回コードを読み返す。年齢のハンデを、泥臭い「反復回数(イテレーション)」でカバーする作戦です。


まとめ:コンパイルが通るその日まで、ビルドを止めない

40年ぶりの受験勉強は、想像以上に脳のCPUを100%フル稼働させられます。夜には知恵熱が出そうになるほどですが、同時に「新しい知識が自分の脳にインストールされていく感覚」は、何物にも代えがたい快感です。

今日は、このぐらいにして、また、次回の記事をお楽しみに!

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